プロの制作した楽曲は「音量が大きくて、しかもクリアな音質」なのに、自分でやってみると「しっかりと大きな音にならない」「欲しい音量まで上げるとノイズが出てしまう」ということはないでしょうか。
そういった時にリミッターやマキシマイザーといったプラグインが役に立ちます。
ではリミッター・マキシマイザーとはどういったものなのでしょうか。
目次
マキシマイザー・リミッターとは
マキシマイザーとは音量を「Maximize(最大限度にする、極大化する)」するプラグインで、平均音量を最大限まで上げてくれます。
またDAWでは音量が0dbを超えてしまうと音が割れてしまうのですが、そうならないように音量を制限してくれるプラグインがリミッターです。
最近では当たり前のようにマキシマイザーにはリミッター機能が、リミッターにはマキシマイザーの機能が付加されており、それぞれの区別もなくなってきています。
昔から音源の音の大きさは重要で「音圧至上主義」というような言葉もあるくらいですが、ただ音圧だけ追い求めるとダイナミクスが失われて音楽の魅力も失われるといったことにもなりかねないので、その辺りも上手くやってくれそうな(自分でやろうよ…)プラグインをご紹介いたします。
おすすめのマキシマイザー・リミッタープラグイン
最近のマキシマイザー、リミッターは音圧を上げるだけでなく、EQやらコンプやら編集関連を抜け目なくやってくれるものも増えてきました。いい時代になりましたね♪
では早速みていきましょう。
1、Ozone 10(iZotope)
EQ編でも少し紹介しましたiZotopeの"Ozone 10"
こちらはマキシマイザーというよりは総合的なマスタリングソフトというような感じでマスタートラックに挿して、EQやコンプ、音量を調整するプラグインです。
普通はこれらマスタリングは音源化する前の最終調整なので、本来自分でやるべき重要な作業なのですが、このOzone 10はなんと…
すべてAIがやってくれるんです~(*’ω’ノノ゙☆パチパチ
これだとおすすめの人気EQ(イコライザー)プラグイン9選!【EQもわかりやすく解説】でも紹介しました"Neutron 4"といったAIでミキシングしてくれるプラグインと合わせればもう「何もしなくてもいいのでは!?」となりますね。(かなりいい感じに仕上げてくれます\(^o^)/)
こちらもAIが提示してくれたマスタリング案に自分で調整を掛けることも可能ですし、EQ等のそれぞれの機能を個別に自分で操作することもできます。
デモ音源の制作ならOzone 10任せでもよいかもしれませんね!
またOzone 10を手に入れたい場合は、Music Production Suite 6バンドルが割安でよいと思います。下の記事でチェックしてみてください!
iZotope "Music Production Suite 6"おすすめ【全部使えるプラグイン!】
2、Pro-L2 (Fabfilter)
もうこちらのサイトではお馴染みのFabfilterから"Pro-L2"のご紹介。
こちらのプラグインも現代的なクリアな音質でマキシマイズしてくれます。
またお得意の格好よく見易いGUIではリミッターがどのように掛かっているのかがわかるので初心者の方でも扱いやすいプラグインだと思います。
ポイントとしては「Modern」や「Dynamic」,「Punchy」等、8つのアルゴリズムで音質にキャラクターを付加することができたり、トゥルーピークリミッティング(デジタルをアナログに変換したときに、波形の最大ピークが上がる部分がでるので、それを抑えます)ができたりと、様々な機能があります。
今やマキシマイザーにEQやコンプ等のミキシング機能が一体化したプラグインが多く出ていますが、こちらはマキシマイザー、リミッターとしての機能に特化していますので、CPU負荷も少ないですし、本来のマキシマイズとリミッティングの仕事をしっかりとこなす、プロフェッショナルなプラグインです。
すきていもPro-L2を所持していますが、最近マスタリングはOzone 9に頼り過ぎなところもあるので、各機能のいいとこ取りして共存できないかも試してみようと思います。
3、Oxford Limiter (Sonnox)
こちらの"Oxford Limiter"はプロ御用達のプラグインメーカーSonnoxの製品で、ブラックフライデーで75%引セールをしていたので購入したプラグインです(すきていはプロ御用達という言葉とセールに非常に弱いです(^o^ゞエヘヘ)
このリミッターはそのままの音で自然な感じで音圧を稼いでしまう魔法のようなプラグインで、リミッティング機能が働いた上にさらにエンハンスすることも可能なチート的プラグインであります。
(難しい設定をしなくても初心者の方は多数あるプリセットを選ぶだけでいい感じに仕上げることができます)
ですのでOzoneなどの他のマキシマイザーで十分音圧を稼いだ上で、さらにこの”Oxford Limiter”を挿し込んで一段階上の音量にしてしまう、なんてこともできますよ。便利ですね~♪
SONNOX OXFORD Oxford Limiter V2 Native サウンドハウス
現在はOxford Limiter V3ですが、無償でアップデートできるようですのでV2をお持ちの方はアップデートしましょう。
またこのSonnox製品ですが、年に2回ぐらい大幅割引セールをしていますので、是非その時を狙ってゲットしてください。
4、T-RACKS ONE (IK Multimedia)
お次はマルチ音源"Sample Tank"でお馴染みのIK Multimediaから"T-RACKS ONE"をご紹介。
すきていは常々「面倒なマスタリングをいかに簡単に済ませられないか」と怠けたことを考えているのですが、Ozone 9とはまた別にこれひとつで簡単にマスタリングを完結させるプラグインがあったので、すぐに飛びつきました!(笑) それがコレなんです。(セールしてました)
まあこれが簡単で、しかもいい感じにできる訳なんです。
とりあえずマスターに挿し込んで、大きいVOLUMEノブをメーターを見ながら右に回すだけで、まずマキシマイズされます。(おお、簡単!)
そしてあとは空気感やダイナミクスの調整等も小さいノブを聴きながら回していけば、「ハイっ出来上がり♪」となります。(プリセット選択でもOK)
まあこれで変に音が駄目になるのなら話にならないのですが、音質もクリアで相当な無茶をしなければ破綻しない、非常に優秀というか、これまたチート的なプラグインなのです。
ではどんな感じなのかを下の動画でご確認ください。英語ですがノブを回した時の音の変化がわかり易いですよ。↓↓
私が購入したときは下のサイト(beatcloud)でセールしてました。↓↓(T-RackS 5というミニバンドルでお得にGETしました)
https://beatcloud.jp/product/785
難しい作業もなしに簡単に音圧を稼ぎたいといった初心者の方に大変おすすめのプラグインです。
あとタイミングによってはT-RackS 5のバンドルを入手するよりもIK Multimediaの全部入りバンドルの"Total Studio 3.5 MAX"を購入したほうが断然お得な場合がございますので、こちらもたまに確認ください。↓↓
IK MULTIMEDIA Total Studio 3.5 MAX ダウンロード納品 サウンドハウスすきていも最初ミニバンドルを購入したのですが、大型セールでTotal Studio 3.5 MAXにしました。
たまに激安になっているので、気になる方はちょくちょくチェックをお願いします。
5、Limiter 2 (Studio One5付属)
DAW付属プラグイン啓蒙!?の意味合いも含めてStudio One5付属のリミッター"Limiter 2"をご紹介。(Studio One以外の方はこの機会に、ご自分のDAWのリミッターやマキシマイザーを開いて再確認いたしましょう)
以前のバージョンの"Limiter"でも操作するノブが少なく使い易いと評判だったリミッターですが、Studio One5になっても、シンプルで使い易く、そしてさらに新機能も付いてバージョンアップしています。(外部サイドチェイン入力等) ※サイドチェインとは普通はそのトラックの音声信号に対してプラグインが反応しますが、サイドチェイン機能は他のトラックの音声信号をトリガーにエフェクトの掛け具合等をコントロールするようにもできます。
DAWは付属のリミッターはシンプルなものが多く、初心者の方でも使い易いですし、ちゃんと音圧も上がってくれますよ。ですので毎度ですが"有料プラグインを探す前にDAW付属プラグインの再検証"をしてみましょう。
6、INVISIBLE LIMITTER G2 (AOM)
こちらはすきていは持っていないのですが、最も自然にクリアに音圧を稼ぐリミッタープラグインと業界の方からのお声の高い"AOM INVISIBLE LIMITTER G2"をご紹介。
動画をみていただけるとわかると思いますがナチュラルというか、音色の変化やノイズもなく、そのまんま音圧が上がってますね!
初心者で何もわからなくてもひとまずは"GAIN"を上げていくだけで音圧が得られます。(イージーモードもあるので安心ですね)
上級者の方も設定の自由度が高く、追い込めます!
日本の企業なのでサポート等も安心ですね。
おすすめマキシマイザー・リミッタープラグイン まとめ
マキシマイザー、リミッターもiZotopeとFabfilter強しといった感じでしたが、今回紹介しなかったWavesの"Lシリーズ"も昔から(今も)使い易さやその進化で使用されている方も多いプラグインです。(ただ実際に使っていないので、おすすめなのかどうか判定に困ります(>_<)ウーン)
Waves L3 MultiMaximizer WavesJapanサイト
様々なマキシマイザー、リミッタープラグインがありますが、今回挙げたものはどれも自然な仕上がりで音圧をアップできますので、どれか一つ持っていても損しないとは思っています。(すきていは過剰に持ち過ぎですね(^o^;)ハハハ)
それでは皆さま有意義な音圧アップ生活をお過ごしくださいませ~♪