フィルターやゲートと聞いて、「どっちも何かしら音を通さなく(通しにくく)するものでは?」「ぶっちゃけ同じ用途の名前違いかなぁ」と思ったDTM初心者の方も多いのではないでしょうか?(もしかして…すきていだけ!?)
ということで今回はフィルターとゲートをまとめてご紹介することにしましたー(笑)
(フィルター界とゲート界の権威にお叱りをうけるかも…。それぞれちゃんとご説明しますのでお許しを(>_<))
それでは、まずは「フィルター」と「ゲート」とはどんなエフェクトなのか、何が違うのかご説明いたします。
目次
フィルター、ゲート・エキスパンダーとは
フィルターとは
一般的にフィルターというと、目の細かい網があって、それで埃等を抑えるような役割があると思います。(ろ過装置もそんな感じですね)
DTMのエフェクトとしての「フィルター」はどうかというと、同じような意味合いで、特に周波数を通しにくくする、通さなくするという効果があります。
今までご紹介してきましたプラグインの中でも「ハイパスフィルター」や「ローパスフィルター」が機能として付いていたものがありましたね!(下はWavesのSSL4000のチャンネルストリップ「SSL E-CHANNEL」です。)
プラグインの左上にハイパス・ローパスフィルターがありますね。
ちなみにハイパスフィルターは「ローカットフィルター」とも呼ばれ、カットオフ周波数よりも高い周波数はそのまま通し、逆に低い周波数は減衰させる効果があります。
例えばボーカル録音では使われない低い周波数はカットしてしまうことが多いです。(特に宅録では低い周波数で様々なノイズを拾っていることが多いので、カットしてしまいます)
またシンセサイザーではこのフィルターは積極的な音づくりに当たり前のように使われていて、ハイパスフィルターの数値を変化させることによって、高い周波数に倍音が生み出されてかなり激しい音の変化が得られます。(ミュンミュンなりますね~♪)
ギターの方はワウペダルをイメージすると分かりやすいでしょうか。周波数を弄るだけであれだけ音が変わりますもんね。ワウワウ~♪
フィルター専門のプラグインは積極的に音づくりのできる幅が広く、様々なプリセットが用意されていたり、またアナログ的な音質を与えたりできるものもあります。
フィルターはまさしくサウンドメイクの為のエフェクトなんですね!
ゲート・エキスパンダーとは
ではまずゲートとは一体どんなエフェクトなんでしょうか。
よく聞かれるのは「ノイズゲート」ですね。
指定したレベル以下の入力信号を通さない、聞こえさせなくしてしまうエフェクトです。
フィルターは周波数を通さない、ゲートは入力信号を通さないという違いがあるんですね。
またゲートプラグインにはエキスパンダーが機能としてついてくることが多いのでそちらも説明しますと、
簡単にいうと「コンプレッサーと逆の働きをするエフェクト」です。
コンプレッサーは指定したレベルを上回った入力信号を圧縮するのに対して、エキスパンダーは指定したレベルを下回る入力信号を圧縮します。
ゲートはキッチリ&バッサリと遮断しますが、エキスパンダーは緩やかに圧縮することもできますので、音圧を上げる時のコンプレッサーとリミッターのように、同時に使用することも多いです。
それではフィルターやゲートの使われ方を理解したところで、おすすめのフィルターやゲート・エキスパンダープラグインをご紹介してまいりましょう!
おすすめのフィルター、ゲート・エキスパンダープラグイン
1、VOLCANO3 (Fabfilter)
こちらのサイトではお馴染みのFabfilterから"VOLCANO3"をご紹介。
VLCANOはフィルタープラグインとして様々な賞を受賞してきた非常に優秀なプラグインなのですが、"VOLCANO3"になり、更にビンテージEQのフィルターシェイプが追加され、GUIも見易く進化するなど、かなり魅力的な感じにバージョンアップされました。
そしてそのバージョンアップ時にセールの案内がメールで届いて、また買ってしまった訳であります…すきていのお決まりパターン(汗)
こちらはフィルターとは何ぞやというものを理解していなくても、様々なプリセットを使用してアナログ感を付加したり、ビンテージ的なサチュレーション効果を与えたり、ディストーションやハチャメチャなエフェクトで音作りができます。
もちろんフィルターを調整して自分の思う音を作り出すこともできます。(すきていにはまだ難しいです(*_*)ぐぬぬ)
VOLCANO3のスペック詳細や特徴は↓↓のサウンドハウスさんのサイトでチェックしてください(^_^;)
FabFilter Volcano 3 サウンドハウスFabfilterの技術が詰まった最新型の素晴らしいフィルタープラグインなのです!
2、FilterFreak (Soundtoys)
ディレイプラグインEchoBoyでも有名なSoundtoysから"FilterFreak"のご紹介。
こちらはクラシックなアナログフィルター実機のサウンドを忠実に再現されているので、ノブを弄るとハードと同じ挙動を示します。すきていはアナログ実機を触ったことがないのですが、知っている人はたまらないですね〜♪
そして7つのアナログサチュレーション「スタイル」が含まれており、暖かみのあるアナログサウンドから、カリカリのディストーション、またはミュンミュン、ワウワウといった変化に富んだサウンドまで幅広く対応できます。
さらに作り上げたエフェクトをリズムやグルーヴに乗せて稼働させるモードなどもあります。(オートワウのような感じにもできます)
アナログ感を与えながら積極的に音づくりをしていくのにぴったりのフィルタープラグインですね!
詳細は↓↓メーカーサイトをご確認ください。
https://www.soundtoys.com/product/filterfreak/
ちなみにすきていはこのプラグインをブラックフライデーセールで75%オフの時に手に入れましたよ。
3、THE ORB (Audio Thing)
このフィルタープラグインは変わっておりまして、人間の声をシミュレートしたフォルマント・フィルタープラグインです。(フォルマントは母音を形成する基本周波数と倍音のうち、高域の倍音の特定周波数を強調した音のことです)
このフィルターを通すことによって、音に人の声が混じります。いくつかの母音を指定したり、リズムをつけたり、母音の流れに規則性を持たせたり、ランダムにしたりと、色々なパターンでセッティングできます。
一時期ギターでもトークボックス(トーキングモジュレーター)を使った曲が流行りましたね。(ん、30年位前でしょうか)それと同じような感じです。
飛び道具的にもっておいても良いかなと思い、プラグインブティックの“プラグイン買えば1つフリーでもらえる”セールでゲットしたと記憶しています。
まだ出番は無いですが、もっと上達したら是非使ってみたいと思わせるプラグインです。
詳細や購入はこちら↓↓プラグインブティックへ
https://www.pluginboutique.com/product/2-Effects/19-Filter/2888-The-Orb?a_aid=5d1c340c297a1
4、NIVEAU FILTER (elysia)
ドイツのプロ向け音響機器メーカーのelysiaからフィルタープラグインをご紹介。
elysisはすきていは知らなかったのですが、かなりのプロフェッショナルなメーカーで、ハイレベルの音響機器をエンジニアに提供しており、アナログ機材を購入するとやっぱり10万円単位のお買い物になります。
例えば…
elysia mpressor サウンドハウスコンプですが、その価格にびっくりです。良いものだとわかっていてもなかなか手が出ない金額ですね(*_*)
そしてそのコンプからフィルター部分を抜き取ったプラグインがNIVEAU FILTERという訳です。
そう聞くと贅沢な感じがしますね!
そしてそして実は…
こちらはプラグインアライアンスでフリーでもらえるプラグインなのです✧\(>o<)ノ✧イエイ!
使用感としては上で紹介しているようなフィルタープラグインとはやや違ってEQに近い、ブーストやカットに使用するような感じで、派手な音作りよりもドラムのスネアのローカット等、基本的なことを丁寧にできるプラグインだと思います。
どんなものなのかはプラグインアライアンスに行ってゲット↓↓するのが一番ですね!(下のリンク先に動画もありますのでゲットとともにチェックを)
https://www.plugin-alliance.com/en/products/elysia_niveau_filter.html
5、Filter M-12(ARTURIA)
またまたアナログチックな出で立ちのこのフィルターはARTURIAの"Filter M-12"です。
こちらはギタートラックに使ってみたのですが、
いいですね〜♪
何がってどうエフェクトが掛かっているかわかり易いし、簡単に自分の好きなイメージの音にできました!
プリセットを選ぶだけでいい感じに。わざとらしさとかなくて、もとのギターの音とエフェクトがうまく調和されて心地いいサウンドです♪
早速動画でも確認してみましょう↓↓。プリセットから選択したエンベロープに自分で手を加えて変化させて、自分の好みのエフェクトを視覚でも確認して作成できるので、初心者でもわかり易いですね!
こちらは伝説的な80年代のフィルターを再現しているようで、だから少し懐かしく心地よいエフェクトが掛かるのかと納得しました。
またこちらはプラグインブティックで単品でも購入できますが、"ARTURIA FX COLLECTION 2"で購入すると他の素晴らしいアナログ実機をモデリングしたエフェクトも多く手に入るのでお得ですよ〜(すきていもバンドルにしました。)
ARTURIA FX Collection2 【アートリア】[メール納品 代引き不可] 価格:29,333円 |
音も良くて使いやすいとってもおすすめのフィルタープラグインです。
6、Pro-G (Fabfilter)
こちらはFabfilterのゲート・エキスパンダープラグイン“Pro-G”です。
基本的なノイズゲートから積極的な音作りまで、初心者でもプリセットを使いながら、また細かい設定も波形を確認しながらできる、非常に使いやすいプラグインです。
またFabfilterお得意のMIDIラーン機能やGUIの見易さ、また機能も充実しており、高度なサイドチェインの設定も簡単に行うことができます。
FabFilter Pro-G サウンドハウスこちらのプラグインも25%引きセールで手に入れました。
そして、これにてすきていはFabfilterの主要プラグインは全て手に入れてしまいました。(買うだけでミックスが上手になればいいのにね〜(;´д`)丿ンナワケナイ)
7、Neutron4 (Izotope)
Fabfilterに続いてやっぱり登場のIzotopeの“Neutron4”です。
総合ミックスプラグインですからね、ゲートもやっぱりあるんです。
高性能マルチバンドゲートで曲にメリハリを与えることが出来ます。(プリセットで簡単に味付けもできますよ)
音質もクリアで視認性もよく、とても優秀なのですが、「AIアシスタント機能で全部ちょうどいい感じにやってくれる」ところが、もの凄いメリットである反面、全てお任せで自分で全くやらないので、こんなにいいプラグインにも気づかないという羽目になってました。(すきていだけかも(*_*;)アララ〜)
このゲートはNeutron4のプラグインの一部なのですが、もしこちらを手に入れる時はバンドルの方がお得でいいですよ。(もちろんセール購入は必須)
詳しくは下の記事でご確認ください。
iZotope "Music Production Suite 5"おすすめ【全部使えるプラグイン!】
フィルター、ゲート・エキスパンダーまとめ
いかがでしたでしょうか。すきていもまだまだとっつきにくいですが、フィルター、ゲート・エキスパンダープラグインをうまく使っていくきっかけになってくれればと思います。
どちらもミックスでは大事な作業の一つですので、いずれは通らないといけない道ですが…。(音の輪郭をはっきりさせたり、粒立ちをよくしたりといった作業もこういったプラグインでできます)
まあうまくできなくても、Neutronありますしね〜(*ノω・*)テヘ
またフィルターの説明でも紹介しましたが、ゲート・エキスパンダーも含めチャンネルストリップの機能として付いているものが多いので、チャンネルストリップの実機やプラグインをお持ちの方はそれを利用されても良いでしょう。(詳しくは下の記事をご確認ください↓↓)
コンソール・チャンネルストリップ プラグイン おすすめ8選!
それでも積極的な音作りには専用のフィルターやゲート・エキスパンダープラグインが役に立つと思いますので、おすすめプラグインを参考にしていただければ幸いです。
ではでは♪