DTMをするにおいて「聴くこと」というのは言うまでもなく重要なことです。
その「聴くこと」をするにはイヤホンやヘッドフォン、スピーカーを使用しますが、今回はその中でスピーカーをご紹介いたします。
すきていは押入れ(クローゼット)の中で隠れながら(⁉)DTMをやっているので、実はモニタースピーカーは小さいものになりますし、音の拡がりをつくることも定位もしっかりとできないので、それほど拘りをもっていませんでした。
ただ調べていくと、「曲作りの様々な段階でバランスを見るにはモニタースピーカーが必須」のようなこともあったので、無理やり買ったような感じです。
(すきていはTASCAM VL-S3BTを持っています。小さくて安くて評価も上々でしたので、これにしました。↓↓)
TASCAM VL-S3BT Bluetooth サウンドハウスしかし更に調べていくと、スピーカーだけでなく、部屋の空間の調整(広さや防音等)をしっかり行うことで、「聴くこと」が「正確にできる」ようになるらしく、これはなかなかの「沼」だなぁと思いつつ興味が出てくるようになった訳でございます。
という訳で、すきていと一緒に勉強しながら、だんだん欲しくなってきたモニタースピーカーを見ていきましょう(笑)
※正直モニタースピーカーに関しては実際に試聴している訳ではないので、人気度合や製品の拘り、プロの方や実際使った方の評価でおすすめを選定しています。ご了承願います。
まず最初にスピーカーとモニタースピーカーは何が違うのか、リスニング用のスピーカーじゃダメなの?という疑問があると思いますので説明いたします。
目次
リスニング用のスピーカーとモニタースピーカーの違い
実はリスニング用のスピーカーとモニタースピーカーは構造など基本的には同じです。(もともとリスニング用として出されたスピーカーがモニタースピーカーとして使われているものもあります)
ただリスニング用のスピーカーは聴いてよりインパクトのあるように”低音をより響かせる”であったり”高域を強める”であったり、つくりや設定を変えてあったりします。
ですので「重低音が心地よい」というようなリスニング用のスピーカーでモニタリングして完成させた曲を他のスピーカーやヘッドフォンで聞くと「なんだこの頼りない低音は!」という風になるわけです。
そこでモニタースピーカーなら高域から低域まで音のバランスが良く、あまり主張せずにフラットな音を聴かせてくれるので、これを使ってモニタリングし、出来上がった曲はどのヘッドフォンやスピーカーで聴いても文句ない仕上がりになるのです。
よくプロの方の意見では「普通な感じで、聴いていても少し物足りない」ぐらいがモニタースピーカーとして優秀だということが聞かれます。
音の強調よりも、原音に忠実に再現され、音のバランスや音場の拡がり、個々の楽器の音像や定位がわかり易いということが重要なんですね
ではモニタースピーカーが大切だとわかったところでスピーカーの選び方を見ていきましょう。
スピーカーの選び方
1、パッシブかアクティブか
よくパッシブとかアクティブとか聞きますよね。どういう違いがあるのかというと
パッシブスピーカー・・・別にパワーアンプが必要
アクティブ(パワード)スピーカー・・・パワーアンプが内蔵されている
といった違いがあります。(パワーアンプは電気信号をスピーカーから再生できるレベルまで増幅させる機器です)
アクティブスピーカーの方が安価で省スペースのものが多く、パッシブスピーカーは高級で大きいイメージがありますね。
2、フルレンジか2way以上か
スピーカー用語なのかこれもよく聞きますね、フルレンジやら2way、3way。(マルチウェイともいいます)
これはどういうことかというと、
フルレンジスピーカー・・・音が出るユニットが一つ
2wayスピーカー・・・低音域、高音域にユニットを持つ(ウーハー、ツイーター)
3wayスピーカー・・・さらに中音域にユニットを持つ
フルレンジは1個のスピーカーユニットで低音~高音まで再生するので「レンジが狭くなる」という短所があるものの、シンプルな構造ゆえにリアルな音になり、一つのところから音が出るので近くで聞いても違和感が出ないというメリットが大きいです。また低音域と高音域を一つの振動板から出すので、「歪み」が出ることがあります。これが音の「味」になり、アナログ実機のプリアンプやコンプレッサーのように音の特徴(味)を楽しむようになるのかもしれません。
2way以上になると、低音域~高音域までのレンジが広くなるのでダイナミックな曲を聴くのによいですね。
いずれにせよ周波数特性(低音域から高音域までの再生可能範囲でヘルツ(Hz)で表します)を確認して自分の作る楽曲ジャンルの音域がしっかり出るかは確認しましょう。
3、スピーカーの大きさ
一般的にスピーカーは口径が大きいものの方が低音に強く、逆に小さいものは高音の再生に強いといわれています。
これは振動板が大きくて重い方が低音が出しやすくなり、振動板が小さくて軽いほうが高音を出しやすいということに関係しています。高い声を出すときに喉を狭めると出しやすいが、喉を広げたままだと難しいですね(力んでも厳しいですね)。それとよく似ています。
またスピーカーが大きい方が音量を上げるのに大きな力を使います。ですので基本的に大きいスピーカーの方が出力が高くなっていると思います。ワット(W)数を確認しましょう。
4、使用する部屋の広さなどの環境に合わせる
スピーカーのポテンシャルを最大限発揮するには「部屋の広さ」などの環境条件が必要になります。
せっかく大きな大容量のスピーカーを用意しても、いい音で鳴らすにはかなりの音量が必要になります。それが小さな部屋では音がうるさくなるだけでいい音にはなりません。(しかもかなりの近所迷惑ですね)
また部屋の広さがあまり確保できないなら、防音をしっかりする。また部屋内に置いてあるものの配置をしっかり考えるなどして調音することが必要です。(難しそう~(>_<)ヒ~)
5、購入予算
最後はこれですね。上を見れば100万円近くもするものがあるのがスピーカーです。
低価格だと数千円でありますが、それほど買い替えるものでもないですし、DTM以外にも普通にリスニングでも使えますので、良い環境でモニタリングする為にも少し予算をとってもよいかもしれないですね。
おすすめのモニタースピーカー
ではここからコストパフォーマンスが高くて評価の高いモニタースピーカーを選定してご紹介いたします。
1、PRESONUS Eris E3.5
PRESONUS Eris E3.5 モニタースピーカー サウンドハウス
DAWソフト"Studio One"で有名なPRESONUSからハイコストパフォーマンスのモニタースピーカーをご紹介。
PRESONUSはコストパフォーマンスの高い音響機器が多いですね。オーディオインターフェイスも値段以上の音質と使い勝手の良さですし。現代的でクリアな音質がお得意です。
・2way、3.5インチパワードスピーカー
・周波数特性:80Hz - 20kHz
・アンプ出力:25W
・寸法:W141xH210xD162mm
・重量:2.9kg
安くて音質も良いので評価は高いですね~。あと前面に電源スイッチや音量ノブが付いているのは地味に助かります。
使い勝手やどんな音なのか動画で確認してみましょう↓↓
エントリーモデルとしておすすめできます。
2、YAMAHA MSP3A
YAMAHA MSP3A サウンドハウスコンパクトながら高音質のYAMAHAの3インチパワードスピーカーとして大変人気のあったMSP3がリニューアル!更に低域がクリアになりました。
MSP3は定番のモニタースピーカーで使用者評価も非常に良かったので、このMSP3Aも安心して使えますね。
・2way、3インチパワードスピーカー
・再生周波数帯域:67Hzー22kHz(-10db)
・アンプ出力:22W
・寸法:W144xH236xD166mm
・重量:3.6kg
実力がわかり易いレビュー動画がありましたのでご確認ください↓↓
すきていもステップアップでこれにしようかしら。
3、YAMAHA HS5
こちらも大定番のYAMAHAのモニタースピーカーです。
フラットでバランスよく、原音に忠実に再生できる評価抜群のモニタースピーカーです。これを買って損をすることはないと思います。(ただし押入れの中での使用は能力を発揮できないのでやめましょう(笑))
・2way、5インチパワードスピーカー
・周波数特性:54Hz-30kHz
・出力:LF45W/HF25W
・消費電力:45W
・寸法:W170xH285xD222mm
・重量:5.3kg
かなり再生回数の多いレビューがありましたので、参考にどうぞ↓↓
すきていなら、もし自分の部屋が与えられてたらこれにしたいと思いますね。(無い物ねだり…)
4、JBL 305P MKⅡ
こちらは有名なアメリカの音響機器メーカー"JBL"のモニタースピーカーです。
大人気となっていたLSR305の後継機種として更に再現性能がアップしており、モニタースピーカーとしても、またリスニングにも優れたおすすめスピーカーです。
・2way、5インチパワードスピーカー
・再生周波数帯域:43Hz - 24kHz
・出力:LF41W/HF41W
・寸法:W186xH298xD242mm
・重量:4.7kg
サウンドハウスさんのレビュー動画も是非ご確認ください↓↓
JBL100時間フルパワーテストもされているので製品の信頼性も高いですね。
5、IK Multimedia iLoud Micro Monitor
IK MULTIMEDIA iLoud Micro Monitor コンパクト・リファレンス・モニター サウンドハウスこちらはマルチ音源"SampleTank"等でお馴染みのIK Multimediaから"iLoud Micro Monitor"をご紹介。
こちらはコンパクトでそこそこいい値段がしてしまうのですが、評価を見ても結構ベタ褒めレベルのハイクオリティモニタースピーカーでしたので、おすすめいたします!
・2way、3インチパワードスピーカー(バイアンプ)
・周波数特性(-3dB):55Hz~20kHz
周波数特性(-10db):45Hz〜22kHz
・出力:50w
・寸法:W90xH180xD135mm
・重量:1.72kg
・高低域を補正するEQスイッチ、音の乱反射を補正するDESKTOPスイッチを装備
皆さんこちらはコンパクトなスピーカーなので「まあこんな感じかなぁ…」なんて思っていたら、全然プロ仕様レベルで小さいのに低音もしっかり鳴って、そして正確等々と、良い意味で期待を大きく裏切る素晴らしいスピーカーとコメントされてます。(サウンドハウスの口コミですが、いつも参考になりますね〜♪)
ひとまず動画でどんなものかご確認あれ〜↓↓
長い間定番としておすすめされていたスピーカーだけに、そろそろモデルチェンジ等あるのかな〜(勝手な想像…)、サウンドハウスさんでもちょくちょくセール価格になってるときがあるのでたまにチェックを!
リスニング用のBluetoothスピーカーとしても優秀ですので是非どうぞ♪(すきていも欲しくなってきました笑)
買ってしまいました(^o^;)
早速持っていたTASCAMの"VL-S3BT"からに"iLoud Micro Monitor"切り替えて音質を確認すると…
小さいのに低音が凄いです♪
音もくっきりはっきりと聴こえるので、グレードアップ感あって満足しています。(口コミ評価の通りでした!)
ただTASCAMに比べてスピーカーケーブルとACアダプターがデカくて、すきてい的にはこれがちょっぴり残念なところです。(本体はミニサイズなのに付属品は大人サイズ…)
でもでもミニサイズのリファレンス品質のモニタースピーカーをお探しの方にはおすすめの実力派スピーカーですよ〜♪
6、GENELEC 8010AP
GENELEC 8010AP サウンドハウスペアでないのに結構値段します、コンパクト系でも高級ラインを紹介いたします。(こちらはリーズナブルな方で、GENELECスピーカーのハイエンドはペアで90万円以上します(*_*)スゲー)
それまで低価格帯のスピーカーを使用していた人は、その音の精度の違いに驚かれるみたいです。(本物に触れたときあるあるですね!)
・2way、3インチパワードスピーカー
・周波数特性:74Hz - 20kHz
・出力:高域25W/低域25W
・寸法:W121xH181xD114mm
・重量:1.5kg
オフィシャルチャンネル動画を確認ください。めっちゃわかり易くおすすめしてくれます笑↓↓
すきていはこの価格帯にはまだ早いかなぁ。
7、ADAM AUDIO A4V
ADAM AUDIO 4V サウンドハウスこちらのモニタースピーカーもペアではないのでご注意ください。(高級なスピーカーの世界では当たり前らしいです…)
エンジニア等その道のプロの方にもよく使われるADAM AUDIOからご紹介。モニタースピーカー専門として生まれたメーカーなので、その拘りは半端ないです。
・2way、4インチパワードスピーカー
・周波数特性:53Hz - 42kHz
・出力:110W+20W
・寸法:W158xH268xD220mm
・重量:5.8kg
正確に再生する能力や優れた音像定位、音質が備わっているからこそ、プロに選ばれるのでしょう。
下の動画でその実力をチェックしてみましょう。定番人気機種の"A5X"との比較がわかり易いです。(7:15位からサウンド比較が始まります♪)↓↓
部屋も広くてお金に余裕があれば、低音がさらに安定しているA7Vでもよいですね。
くぅ〜、すきていもお金持ちになって一軒家買って自分の部屋ができたら絶対置いてやる~(ハードル高っ!)
モニタースピーカー まとめ
今回はエントリーモデルから、プロユースのものまでご紹介いたしました。
まあこれだけ紹介しておいてもすきていは殆どヘッドフォンモニタリングになってしまうと思いますが…(逃げてはいかんよ!)
ただ、よい楽曲をつくるためにはやっぱりモニタースピーカーでの確認が欠かせないので、自分のペースで、できる範囲で揃えていくのがよろしいかと思います。
今回は色々と使っている人の評価を確認してきましたが、スピーカーに拘ってる方は本当に多いですね~
それも一度拘り出すと、とことん追及しちゃうようです。
まあDTM用途だけでなくリスニング用としても使えるのであれば暮らしの質の底上げにもなりますので、ここは気軽に考えていきましょう!