DTMを進めていくにおいて、あると絶対に便利なMIDIキーボード。「楽器演奏を録音して編集するだけだから」という方は要らないかもしれませんが、殆どの方はこれがないと大変苦労すると思われるアイテムです。
ただMIDIキーボードといっても相当な製品数ですので、初心者の方のビジョンに合わせていくつかおすすめを選びましたので、是非参考にしてください。
と、その前にMIDIキーボードを選び方、ポイントを見ていきましょう。
目次
MIDIキーボードの選び方、ポイント
MIDIキーボードを選ぶ際にはいくつかポイントがありますので、そちらを1つずつ自分のやりたいことと照らし合わせながら考えていきましょう。
1、鍵盤数
鍵盤数は25、37、49、61、88鍵(32鍵や73鍵もあります)のラインナップをしている機種が多く、ピアノをされている方は88鍵が馴染み深いと思います。
鍵盤数が多ければその分音域も拡がりますし、MIDI入力としての入力数も増えます。
ただし当たり前ですが、鍵盤数が多いほど本体が大きくなり、価格も上がります。
DTM環境は人それぞれだと思いますので、自宅で自分の部屋があって、広いデスクも用意できる人は、ある程度大きな機材もOKでしょう。
しかしすきていのような押入れの中でDTMをしている人は(少ないと思いますが…)大きさはかなりシビアなポイントだと思います。
ですので、最初すきていは25鍵を使用していました。
ただ25鍵でDTMをやっていると打ち込みならまだ良いのですが、演奏を入力しようとすると「もう少し鍵盤数欲しい〰️」となってしまう訳です。(25鍵も音程をオクターブで切り替える機能があるのですが、やっぱり大変です)
そこですきていは押入れを整理して無理矢理スペースをつくり、61鍵のキーボードを手に入れました(^_^;)
ですので「キーボードの持ち運びを視野に入れている」「簡単な打ち込みにしか使用しない」「物理的に置くスペースがない」といったような明確な理由がない場合は、スペースやお財布と相談して鍵盤数の多いキーボードを用意されたほうが後悔しないと思います。(すきていだけでなく、後で鍵盤数の多いキーボードに切り替えられる方は結構多いです。反面教師にしましょう!)
また目安として両手で演奏を入力される方は最低でも49鍵以上を選ぶとよいでしょう。(ただし49鍵だとアレンジ等できる腕は必要かと存じまする…)
2、鍵盤サイズ
鍵盤の大きさもフルサイズとミニサイズがあり、特にミニサイズは「ミニキー(ボード)」や「ミニ鍵盤」と書かれているものが多いです。
ピアノをされている方はフルサイズの鍵盤に馴れていると思いますので、フルサイズを選ぶとよいでしょう。
ミニサイズの鍵盤は同じ鍵盤数でも全体的なサイズがかなり小さくなるので、持ち運びタイプのキーボードに多いです。
ですので設置スペースが狭い方、持ち運びを考えている方にはピッタリのキーサイズです。(ミニ鍵盤だからといって演奏性が悪くなるというものでもなく、各社その部分にはかなり力を入れています)
3、キータッチ(鍵盤の押し応え)
キータッチも軽いものからピアノと同等の押し応えのものがあり、こちらも用途によって選んでいきましょう。
例えばピアノの演奏に馴れている方は、そのキータッチの強弱もいつもながらに入力したいときはハンマーアクション(フルウェイテッド)、ピアノタッチなどと記載されている鍵盤を選びましょう。
ただ上記のキータッチはハイクラス製品の鍵盤に使用されるものですので、お値段も相当します。
ですのでそこまでの拘りでないならもう少し安価で、そのキータッチに近づけたセミウェイテッド、セミウェイトと呼ばれるキータッチもありますので、そちらを選ぶのも手です。
またMIDIキーボードはライトウェイト(ノンウェイト)と呼ばる軽い押し心地の鍵盤が多いのですが、打ち込みメインだと軽い方が扱いやすいかもしれないですね。
キータッチに関しても各社ベロシティ(鍵盤を押し込む速さを検知して音の強弱をつけています)をMIDI入力できるようにしていたり、演奏しやすいように鍵盤のバネを調整したりとそれぞれ拘りがありますので、細かい部分まで製品情報をチェックしましょう。
4、その他機能
またMIDIキーボードには様々な機能がありますので、こちらも購入時のポイントになります。
オクターブシフトやピッチベンド(ギターでいうチョーキングのようにレバーやノブを操作することで音程を変えられます)機能がついていたり、DAWと連携させてコントローラーとしてボタンやノブを使用できるものもあります。
またDAWや音源ソフトが特典で付いてくるものもありますので、要チェックですね。
それではおすすめのMIDIキーボードを紹介してまいりましょう。
おすすめのMIDIキーボード7選!
1、KORG microKEY-25(Air)
KORG microKYE-25はMIDIキーボードでは殆どのサイトでおすすめNo.1に挙げられるような製品です。(Bluetooth非対応の安価バージョン含む)
すきていもまず最初にこちらを購入しました。
こちらはミニサイズでセミウェイト(KORGではナチュラルタッチと呼んでます)の鍵盤ですが、評判通り押し心地も反応も良くて全く不満はありませんでした。
見た目もコンパクトでシンプルですが、オクターブシフトなどの必要な機能は揃っています。
価格も1万円以内(有線タイプなら5千円ほど)なので、設置スペースが狭い方、持ち運びしたい方だけでなく、初めて購入するMIDIキーボードにピッタリではないでしょうか。(KORGの無料音源ソフトもバンドルされています!)コストパフォーマンス抜群❗
またKORGはmicroKYEシリーズで他に37鍵、49鍵、61鍵バージョンがあります。
2、NativeInstruments KOMPLETE KONTROL A61
Native Instruments KOMPLETE KONTROL A61 サウンドハウス
こちらはDTMソフト"KOMPLETE"で有名なNative InstrumentsのMIDIキーボードです。
すきていも所持しています61鍵モデルをご紹介。(Aシリーズは他に25鍵、49鍵があります)
鍵盤サイズはフルサイズでキータッチは独自開発されたクラス最上級のセミウェイテッド鍵盤ということです。ハンマーアクションとは比べられないですが、少し重みがあってよい弾き心地です。
また対応DAWやインストルメント&エフェクトをコントロールできるボタンやノブが配置されており、DAWの操作性も向上させるシンプルでスタイリッシュなMIDIキーボードです。(チープさもなく気に入ってます!)
値段も相当上がるかと思いきや2万円台とかなりコストパフォーマンスの高い製品です。
またKOMPLETE KONTROLにはカラー液晶や定評のあるソフト"KOMPLETE SELECT"が付いている上位バージョンもあります。(下の機種です)
鍵盤も上質なものになり、49鍵と61鍵はFatar社製セミウェイト鍵盤になっています(88鍵はFatar社製のハンマーアクション鍵盤)。またFatar社に関しては後ほど詳しくご紹介いたします(Studio Logic SL88 STUDIO 紹介にて)
お値段もAシリーズより3倍くらいしますが、付属ソフトや、コントローラーとしてDAWや他社ソフトとの連携という点でも大幅にグレードアップしていますので、お財布に余裕のある方はこのSシリーズをどうぞ!(カラー液晶も綺麗で格好いいです)
付属のKOMPLETEプラグインが気になった方は下の記事でご確認いただけます↓↓
おすすめマルチ音源 KOMPLETE13 ULTIMATEは買いなのか!?【外付けSSDへのダウンロード方法も】
3、M-AUDIO Keystation 61 MK3
M-AUDIO Keystation 61 MK3 サウンドハウス
お次はM-AUDIO Keystationのご紹介です。
KOMPLETE KONTROLと同じ61鍵盤で見てみましょう。(すきていは最後までこのM-AUDIOとKOMPLETE KONTROLで悩んでました)
フルサイズ鍵盤でセミウェイテッドのキータッチでベロシティも対応。
付属ソフトもDAWソフトのProTools First M-AUDIO Edition、Ableton Live Lite、またピアノやエレキピアノ、マルチ音源とすぐに音楽制作に取りかかれます。
そしてなんといっても、この価格。61鍵のこの仕様で1万5千円程で手に入ります。(他にも32鍵、49鍵、88鍵とありますが、どれも高機能でリーズナブルです)
どの口コミを見ても評判は上々ですし、おすすめのMIDIキーボードです!
4、ROLAND A-49-BK
ROLAND A-49-BKお次は電子ピアノやシンセ、その他音響機器で有名なROLAND(ローランド)から"A-49-BA"をご紹介。
ちなみにA-49-BAのBAはブラックで、他に白色バージョン"A-49-WH"があります。
白色もなかなかいいですね〜♪
このキーボードはROLANDだけあってシンプルですが弾き心地が徹底的に追求されており、「おすすめMIDIキーボード○○選」では必ずといっていいほど紹介される実力派のキーボードです。
…の割にサウンドハウスでの評価があまり良くなかったので調べてみると、この製品に関しては文句無しに良いが、発送の時に外箱にそのまま配送伝票貼り付けて送付されていたとの指摘が3件程あり、それで評価が下がってました。(ROLANDは悪くないね〜ε-(´∀`*)ホッ)
鍵盤もしっかりとシンセで培われた高品位のもので、プラスティック鍵盤でもチープさはありません。
やはり基本性能が良いとライブなどでも安心して使えますし、打込みでも演奏録音でも問題が起きないので、おすすめに選ばれる理由がわかりますね。
5、NOVATION Launchkey 49 MK3
NOVATION Launchkey 49 MK3 サウンドハウス
こちらはAbleton Liveとの連携が大得意なNOVATIONからLaunchkeyシリーズの紹介です。
カラフルなパッドやフェーダー(49鍵、61鍵)、数々のノブやボタンと、もう見るからに機能満載のMIDIキーボードですね!
またAbleton Liveはもちろん、その他多くのDAWと連携でき、更に細かくカスタマイズも可能。また難しい初期設定は不要で繋ぐだけで開始できるという初心者に優しい仕様となっています。
付属ソフトも豪華でAbleton Live Liteや様々なサンプリング、ループ音源、また人気ピアノ音源の"AddictiveKey"も1種類選べるのも良いですね。
鍵盤はフルサイズ、キータッチはライトウェイトでベロシティ対応です。また鍵盤数は25鍵、37鍵、49鍵、61鍵をラインナップしていますが、25鍵にはミニキーバージョンもあります。
DAWをLiveでいこうと考えている方は激推しですが、そうでなくてもこれ一台あればDAWコントローラーとしても打ち込み用のキーボードやドラムパッドとしても何でも使えてしまうので大変おすすめのMIDIキーボードです。
6、ARTURIA KEYLAB MK2 49
ARTURIA KEYLAB MK2 49 Black Version サウンドハウスシンセサイザーやソフトシンセで有名なARTURIAから"KEYLAB MK2"の49鍵バージョンをご紹介。
(こちらもホワイトバージョンがあります。楽器店で見たことあるのですが、どちらもカッコいいですね!)
シンセサイザー実機を作っているメーカーでもあるので、キーボードはお手の物ですね(キーボードはベロシティ、アフタータッチ対応)。パッドやフェーダーも実装されており、打込みやDAW操作もこのキーボード一つでかなり完結できそうですね。
それに非常に再現性の高いソフトシンセ音源"Analog lab"やピアノ音源"Piano V"が付属されてくるのも大きなポイントです。(DAWのAbleton Live Liteも付属してますよ!)
すきていもARTURIAのソフトシンセ音源"V COLLECTION8"を所持していますが、非常に高品質で良い音源です。(Analo LABはV COLLECTIONから6,500のプリセットを選んだ音源です。調べると2万円以上するみたい。)
そこそこな出費になりますが、最初からアナログシンセ音源やピアノ音源、またパッド等手に入れておきたい方は是非この高品位多機能なARTURIAのキーボードをどうぞ。
7、Studio Logic SL88 STUDIO
Studio Logic SL88 STUDIO サウンドハウス
最後は88鍵からのおすすめです。
ピアノをやっていてMIDIキーボードに切り替えた時にどうしてもタッチが違う、貧弱な印象を持たれます。各社鍵盤の重さや感触を徹底工夫していますが、そこは拭いきれません。
そこで現れたのがStudio Logic SL88 STUDIO。最高峰の鍵盤技術を信じられないほど低価格で実現しています。ピアノ演奏をされている方にとっては嬉しいキーボードですね!
このStudio LogicはFatar社が手掛けているメーカーであり、そのFatar社とはYAMAHAやRoland等の高級電子ピアノに鍵盤を提供している鍵盤専門メーカーなのです。
Native InstrumentsのKOMPLETE KONTROL S88 MK2もFatar製のアフタータッチ付き鍵盤(フルウェイティッド、ハンマーアクション)を使用していますが、お値段は12万円近くします。(アフタータッチとは鍵盤を押した後の圧力で微妙なニュアンスを表現したりできる機能です)
それが構造上さらにピアノに近づけたキーベッドとボディになって、その価格はなんと7万円強!これは凄いですね⤴️⤴️
さらに材質等もピアノに近づけた究極のSL88 GRANDもあります(これは高価でSL88 STUDIOの2倍ほどのお値段)。また鍵盤数が73鍵のSL73 STUDIOもあります。
とにかくピアノタッチに近づける拘りが凄いので、これに拘りのピアノ音源があれば、もうLiveやコンサートができてしまいそうですね(≧∇≦)ノ
またフットスイッチも付属されているのも良いですね。(こちらは対応のペダルに変更すればハーフペダルも可能となっています。)
DTMだけでなく、本格的にピアノを演奏する方、ピアノの練習をするお子様がいらっしゃるご家庭にはピッタリのMIDIキーボードです❗
8、ROLAND LX-705
ROLAND LX705-LAS サウンドハウスこちらは番外編のような感じですが、機種によっては電子ピアノもMIDIキーボードとして使えますよ!という紹介です。(電子ピアノ自体良いものはお値段高いですので、持っている方は是非有効活用願います!)
コンピュータと繋ぐUSB端子が付いていて、MIDIキーボードとしても使えます。
鍵盤も良くて、音も良くて、本物のピアノを弾いている感じで打ち込みできるのですから最高ですね!
この機種は別記事で紹介してますので、気になる方はご確認ください↓↓
おすすめ電子ピアノ “ROLAND LX-705” レビュー
MIDIキーボード まとめ
いかがでしたでしょうか。
中にはちょっと出費がかさむものもありましたが、どれもコストパフォーマンスは最大限になるよう選出してますので、自分のやりたいイメージに合わせて選んでいただければ間違いないと思います!
MIDIキーボードはいつもPCの前にドンと目立つ存在です。演奏性や使い勝手はもちろん、見た目も含めてお気に入りのものを探してみてくださいね!